【ハリラボ実践講座レポート】 専門家4人が伴走するシリーズ第2弾「ブランディングとは?」

去る11月15日(木)、実践講座の2日目の開催日でした。第2回の講座では「ブランディングとは?」をテーマに、自社ブランドと播磨について考える時間を設けました。参加メンバーそれぞれの商品を持ち込んで試食&展示コーナーを作っての意見交換や特別講師を招いての講演など、盛りだくさんの内容でした。

お客さんの気持ちになって商品の魅力を味わってみよう

今回はまず、それぞれの商品サービスのパッケージや中身に対する、参加メンバー同士のフィードバック(感想や意見などを返すこと)を行いました。実際に商品を持ち込んで試食をしたり、革製品の手触りを確認するといった展示会です。

商品について説明し合っている様子

商品サービスの豆知識や開発秘話、各分野の専門知識、背景にある想いなどなど。飛び交うのは「あ、そういうストーリーがあったんですね」「へー、なるほど、この工夫は面白いですね」といった発見や驚きの言葉たち。

話はどんどんヒートアップし、「これめちゃくちゃ良いですね!でも、このパッケージもったいなくないですか?」といった突っ込んだ会話も起き始めます。一人の消費者であると同時に、自身も商品サービスの提供者である参加者同士だからこその、切り込んだフィードバックが溢れる場となりました。

付箋を使って寄せられるフィードバック

自社ブランドと播磨の繋がりを考える

フィードバックの終了後は、自社のブランドや商品サービスはどのように播磨という地域と繋がっているか?について考えました。事業を展開している「播磨」という地域について、どんなことを知っているか、どんな恩恵を受けてきたか、そしてどのように貢献したいと思っているか、改めて「播磨」という地域、そして「自社と播磨の繋がり」という視点から、自社ブランドの特性や地域における位置づけを探索します。

では、どのような視点で地域との繋がりを考えるのか。今回は下記の様な項目について考えました。

MEMO
<地域とのつながりを再確認するための2項目>
・地域の恩恵を受けていること
・地域に貢献していきたいこと

もくもくと言語化中

ワークシートを用いて書き出そうとするものの、これが案外難しく、なかなか手が進まない方もチラホラ。そもそも「播磨のことを知らないのではないか?」という問いが生まれた瞬間でした。前回の講義でも「まず情報を収集する」ということの大切さを改めて確認しましたが、今回も同じく、「まず播磨について知ること」の大切を痛感。ワークの続きは播磨に関する詳しい調査資料を読んでの宿題となりました。

ブランドとは?(特別講演)

そして「播磨に根ざしたブランド」を考えるヒントを得るべく、第二回講座の後半は、株式会社AKIND(アカインド)の岩野 翼氏を特別講師に迎え、「ブランド」についての講演いただきました。

講師:岩野 翼 IWANO TASUKU
株式会社AKIND共同代表/CEO。ブランド戦略の統括責任者。神戸出身。2006年に英国のBrunel University(ブランディング&デザイン戦略修士課程)を卒業後、CIA Inc.に参画し、アート・ディレクターとして、幅広いプロジェクトのブランド戦略とクリエイティブ・ディレクションを担当。2014年にAKIND Inc.を共同設立後、エアラインの「Peach」、グローバル・ホテル・チェーンの「ヒルトン大阪」、道の駅「FARM CIRCUS」など、自治体から企業まで多様な業態に対して、ブランド・マネジメントの戦略構築に貢献。

豊富な事例を盛り込みながら、「ブランドとは何か」「ブランディングするとはどういうことか」を考えるとヒントを紹介いただきました。

―ブランディングって何かというと、企業や組織の持つ資産があって、その資産を活かして、少しでも高く商品を買ってもらうとか、多く買ってもらうとか、何度も買ってもらうにはどうしたらいいかといったように、長期的なアプローチで、お客様との関係性を一緒に時間をかけてつくっていく作業になります。―

―「地域ブランド」を考えていく上でもいくつかの構成要素があります(岩野氏の提唱する地域ブランドの構成要素:「地域ブランド=地域名×観光資源×特産品×新奇性×地域愛」)。人だとか物だとかいろんなものの掛け合わせで地域ブランドができるので、これが一つ一つ足りていないと、地域ブランドをつくろう!と言ってもどんどんハードルが上がって行くんです。無ければ無いほど、それをつくるのに時間がかかったり、育てるのに時間がかかったりする。そんなパパッと組んで地域ブランドっていうのはできるものじゃない。―

MEMO
地域ブランド=地域名×観光資源×特産品×新奇性×地域愛

ブランドというものはお客様との長期的な関係構築によって築かれるものであり、かつ、ブランドをつくっていくには、「何か特定の要素を単体で磨けば良いというものではない」ということが分かります。商品やサービスを考える際、「新しさ」を追い求めたり、「播磨」を連想するネーミングを施してみたりすることがあると思いますが、それらがバラバラでは効果を発揮しません。「播磨という地で、そこに暮らす人とどんな関係を持つブランドとなって行きたいのか」といった目的やゴールのイメージ、そしてそこから逆算された商品やサービスの設計、各種販促の実施が必要であると学びました。

特別講演を受け、ブランドの構成要素を分解して考えてみようとする人、事例からヒントを得て自社に応用できないか考える人、「なぜ播磨なのか?」という問いに向き合う人など、「ブランディング」という抽象的な概念に対する解像度が上がり、それぞれが思考を深める時間となりました。
当レポートをお読みの皆様も、自社の事業において、「ブラントとは何か?」という問いに想いを馳せ、「(事業を営む場所の)地域名・観光資源・特産品・新奇性・地域愛」の要素が考え抜かれているか、ぜひチェックしてみてください。

講座では、第2回でインプットしたことや得た気づきを持って、次回、「コンセプト」について深掘りしていきます。

参加者の声をいくつかご紹介(アンケートより)

  • ブランディングの具体的な例もあり、今からやっていくことの流れがよく分かりました。様々な観点から捉えて、自分たちらしさを見つけていこうと思いました。
  • ブランディングとは、ということで、私が思っていたものとは違いました。長期的なものなのですね。
  • ブランディングの考え方がそもそも分かっていなかったので、早速、考え直すキッカケとなった。
  • ブランディングを考える際にほりおこすことを「FARM CIRCUS」「EAT LOCAL KOBE」等の実例から知れたので、考える際の引き出しになりそう。
  • 今回も再確認シートが役に立ちました。

<実践講座の実施スケジュール>

11月1日(木)
第1回:自社のコアバリューを探せ!

11月15日(木)
第2回:ブランディングとは?

12月13日(木)
第3回:コンセプトをつくる

1月10日(木)
第4回:発注上手になる

1月31日(木)
第5回:伝える → 伝わる表現に

2月21(木)
第6回:成果発表会